第126章 彼女を陥れようだと?夢を見るな!

西川安菜は荒い息を吐きながら、目の前で意識を失っている有岡里穂を警戒の眼差しで睨みつけていた。

試しに声をかける。

「……姉ちゃん?」

気絶したふりかもしれない。そう疑って、安菜はゆっくりとしゃがみ込み、床に倒れた里穂の肩をそっと押した。続けて、囁くように探りを入れる。

「もうすぐ大学入学共通テスト、間に合わなくなるよ? 姉ちゃん、起きないの?」

何度確かめても、里穂は同じ格好のままうつ伏せで動かない。

次第に安菜の肩から力が抜ける。顔を上げ、少し離れた場所に立つ男へ視線を投げた。

「プレゼントだって言ったでしょ。ほら、ちゃんと届けてあげた」

立ち上がった安菜の整った顔には、...

ログインして続きを読む